アーサー・ランサム・文/ユリ―・シュルヴィッツ・絵
あらすじ
昔、ある村に利口な2人の兄をもつ世界一のばかな男がいました。
あるとき、この国の王様が「空飛ぶ船を持ってきた者には、娘と結婚させる」というおふれを出しました。
上の利口な兄二人は早速空飛ぶ船を探しに出かけましたが、戻ってくることはありませんでした。
そして、ばかな男も船を探しに出かけたところ、不思議なおじいさんに会いました。
ばかな男がそのおじいさんの出す条件を守ることを約束すると、船を手に入れることができました。
その条件は「お城に行く途中に出会った人は全て船に乗せてあげること」
言われたとおりにばかな息子は通りかかった人たちを全て船に乗せてあげました。
お城に着いたばかな男を見ると、王様は「こんな田舎者に娘をやれるか。なにか無理難題を押し付けて返してしまえ」と言い出しました。
果たしてバカな男はこの難題を乗り越えて結婚できるのでしょうか?
『空とぶ船と世界一のばか』について
ばかな男は家族からも「ばかばか」と言われ続けていました。
たしかに考える力は他の人よりは劣っているのかもしれません。
しかし、彼は子供よりも素直で人に悪いことをしたことがありませんでした。
それだからこそ、おじいさんに持っていた食べ物を恵んであげて、言うことも素直に聞いたからこそ最後には幸せになることができました。
ある意味、素直でいるということは人生で最も重要なことなのかもしれませんね。