田島征三
目次
あらすじ
おうめばあさんの孫が寝小便しちゃいました。
おうめばあさんは、孫の寝小便が治るようにとお地蔵さんに願をかけ、大福餅を3つお供えしました。
お地蔵さんは大福餅を見てよだれを垂らし、よだれをふんだイヌはすってんころりん。
それを見た和尚さんは大笑いして池に落っこち、池からドジョウが飛び出してカラスの口の中へ。
カラスはびっくりして思わず大声出しちゃいました。
それにびっくりした絵描きさんは・・・・
なんだかんだで巡り巡って孫の寝小便が治って、お地蔵さんはお礼にたくさんの大福もちとよだれかけをもらってご機嫌です。
『おじぞうさん』について
まるでピタゴラスイッチのように次々に事件がつながって最後はめでたしめでたしで終わります。
この絵本を見かけた時に「昔読んだ気がする」と感じて、読んでみたらやはり子どもの頃大好きで何回も読み直していた絵本でした。
特徴ある挿絵と独特な言葉つかいがとても懐かしく、突拍子もない出来事が次々に起こるのが今読んでも面白いですね。
個人的にはカラスの卵が一斉にかえって雛が飛び出てくる絵が好きです。
そしてこの雛は最後のページでおじぞうさんの大福をたらふくもらうという、ここでもつながって絵本は締めくくられています。
そして裏表紙では大福を取られた犬がカラスの巣に向かって吠えています。
なんだかんだでヒトの願いというものは直接的に叶わなくても、このように間接的にめぐり巡って叶うものなのかもしれませんね。
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