グリム童話/フェリクス・ホフマン・絵/せたていじ・訳
目次
あらすじ
昔あるところに七ひきの子ヤギを育てているお母さんヤギがいました。
ある日お母さんヤギが森に出かけることになり、子ヤギたちはお留守番です。
お母さんヤギはオオカミに気を付けるように子どもたちに言い残して森へ出かけていきました。
案の定、お母さんヤギが出かけるとすぐにオオカミが家にやってきました。
しわがれ声に怪しまれたので、白墨を食べて声をきれいにしました。
そして、粉屋で白い粉を前足にかけてもらい、前足を白くしてもらいました。
オオカミをお母さんヤギだと思い込んで戸を開けてしまった子ヤギたちをオオカミは次々に食べてしまいました。
しかし、一匹だけ柱時計に隠れていた子ヤギだけは見つけることができませんでした。
それからオオカミは野原の木の下で眠ってしまいました。
帰ってきたお母さんヤギは泣きながら寝ているオオカミを見つけると、オオカミのお腹が動いているではありませんか。
お母さんヤギははさみでオオカミのお腹を切り開くと飲み込まれた子ヤギたちが次々にとびでてきました!
お母さんヤギは代わりに石をお腹に詰めて針と糸で縫い合わせておきました。
やっと目を覚ましたオオカミが水を飲みに井戸に行き、水を飲もうとすると石の重みで井戸に落ちて死んでしまいました。
『おおかみと七ひきのこやぎ』について
誰もが知っているグリム童話の名作です。
お留守番をするときには知らない人が来てもドアを開けてはいけない
子どもたちに与える教訓としては怖すぎるくらいですが・・・
『おおかみと七引きのこやぎ』の結末は様々なバリエーションがあります。
この絵本ではオオカミが落ちて死んでしまった井戸の周りで子ヤギたちが「オオカミ死んだ!」と嬉しそうに踊るというかなりショッキングな内容です。
今の時代ではちょっと受け入れられないかもしれませんが・・・古くから伝えられてきた物語なのでこれはこれでいいと思います。
他の絵本にある「オオカミが謝って仲直りをしました」とか「オオカミを許し一緒に暮らしました」というハッピーエンドで終わるよりもこのくらいのインパクトがあった方が子どもに響くのでしょうね。