野村たかあき (著), 柳家小三治 (監修)
昔、江戸にとんだ早とちりでそそっかしい"そこつ者"がおりました。
ある日、浅草寺の仁王門の前に、いきだおれを囲む人だかりを見つけたそこつ者。
「ちょいとごめんなさいよ」と人の間をかきわけていきだおれの顔を見ると「あっこれ、熊の野郎だ」
「くまの野郎、親兄弟いねえし、あっし ちょいと 本人に知らせてきやす!」
ドンドンドン!!
「おい!熊こう 起きやがれ! おめえ あ作で死んでるよ!!」
「俺が?!」
2人であたふたと死体のところまで走っていき・・
同じ長屋に暮らすそこつな二人の、なんともおかしいやり取りが絵と合わせて楽しめる本格落語絵本です。