あらすじ
『すきま地蔵』室井滋 文/長谷川義史 絵
学校の帰り道にぼくは「すきま地蔵」たちにおつかいを頼まれた。
お地蔵さんたちが建っていた広場は、今は狭くて汚いビルのすき間になってしまったから「すきま地蔵」って呼ばれてるらしい。
何でもすきま地蔵のご先祖様はあの有名な"笠地蔵"で、先祖代々困っている町の人たちを助けてきたんだって。
でも今はこのすき間から出られないから、代わりに助けに行ってきてほしいと"おつかい"を頼まれた。
- 泣いている赤ちゃんをあやしているお母さん
- 今日で10年働いたスーパーのパートを辞めるおばさん
- 三日も何も食べていない男の人
- 忘れ物をして泣いている女の子
みんな笑顔ニコニコにしてあげた。
でも、メガネを失くして困っているおばあちゃんは逆にお地蔵さんたちを笑顔にしてくれて、みんなウフフオホホと喜んでいたよ。
『すきま地蔵』について
女優の室井滋さんの人情味あふれる絵本です。
彼女の書く絵本は現代人が忘れていた人と人とのつながりや思いやりを思い出させてくれます。
室井滋の他の絵本
『すきま地蔵』は小学生のぼくが困っている人たちを笑顔にするおつかいに行く人情あふれる絵本です。
そして、いつも人のために尽くしてきたすきま地蔵さんも笑顔になることができて、ほっこりしてしまいます。
人を笑顔にするのに特別なことはいらない。
その人の気持ちになって小さなことでもいいからしてあげることが一番だと改めて思わせてくれました。