くろだ かおる・作/せな けいこ・絵
目次
あらすじ
「歯医者は痛いから行きたくない!」、と泣く坊やを幽霊が慰めます。
「おばけの歯医者は痛くないよ」と、幽霊はおばけの国へ坊やを連れていきます。
ところが、おばけの歯医者までの道はとても険しくて遠い!
三途の川を泳いだり、火の山を通らなくてはいけなかったり・・・・
そしてこの坊やは「泳げないーー」「あついー!」「できなーい」と泣いてばかりです。
それでも何とか坊やをばけの歯医者まで連れて行くのですが・・・
そこで坊やの見たものは・・・
『ゆうれいとなきむし』について
泣いている坊やをなぜかほっとけない人のいい幽霊が登場する人情味(?)あふれる絵本です。
おばけの国へ連れていくのも幽霊の仲間にしようというのではなく、ただ純粋に痛くない歯医者を紹介してあげようという親切心です。
そして坊やは三途の川より火の山より歯医者より怖いものを見てしまい、自分から歯医者に行くのです。
そして、そのことを友だちに自慢しているどや顔とその後ろで坊やを見つめる幽霊のシルエットが哀愁ただよっています。