まつむら ゆりこ (著), 小林マキ (イラスト)
『はじまりは たき火 火と くらしてきた わたしたち』について
わたしたちは毎日「エネルギー」を使って生活しています。
エネルギーは目には見えませんが、光や熱、動力や音など様々な力を生み出します。
エネルギーがなければ、生きてくこともできません。
人びとが最初に出会ったエネルギーは「たき火」でした。
食べ物を煮たり、暖をとったり、夜を明るくしたり、土器や金属を作り出したりと、人々は火の性質を理解して、火の力を最大限に利用してきました。
そして、エネルギーは石炭、蒸気機関、石油、発電機と変わっていき、人々の暮らしはますます豊かで便利になっていきました。
しかし、本当に人々の生活は豊かになっているのでしょうか?
自然の恵みを燃料として使いすぎて、他の生き物や地球そのものの環境を大きく変えてしまいました。
人びとはようやく
、環境や地球全体について考え始めました。
エネルギーをたくさん使う暮らしが、本当に豊かな暮らしとはいえないことに気がつきました。
どうしたら、他の生き物たちと一緒に豊かに暮らしていけるのでしょうか。
一つのたき火からたくさんの知恵を生み出してきた人々です。
世界中の人々と一緒に考えればきっと地球を大切にすることできるはずです。
人間と火をめぐる物語は、これから一人一人がつくっていくのです。
便利な暮らしにあぐらをかかないで、これから深刻になるエネルギー問題を考えるきっかけとなる絵本です。