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『半日村』 斎藤 隆介

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斎藤 隆介 (著), 滝平 二郎 (イラスト)

目次

あらすじ

半日村は"半日しか日があたらない"のが名前の由来です。

なにしろ、村の後ろに立っている高い山が太陽を遮ってしまうのですから。

太陽がぱあっと当たる暖かい昼頃に比べて、夕方には寒い寒い風がぴゅぅぅと吹き荒れて村人たちはがたがた震えて家に帰るしかなくなるのです。

 

 

さて、半日村にすむ少年、一平は大人たちの「あの山さえなかったらなあ・・」という会話を聞いて、次の日の朝から袋をかついで山に登りました。

 

てっぺんの土を袋に入れて、湖まで降りてきてその土をざあっっと捨てる。

それを一平は何回も何回も繰り返しました。

 

 

一平のやっていることを見て、村人たちは「ばっかじゃなかろうか」「気でもちがったんじゃねえか」と大笑いしました。

 

でも・・一平が休まず黙々と続けるもんですから、子どもたちはなんだか面白そうな気がして一人、二人と真似する子どもが出てきて・・・・

そして、そのうち大人たちも手伝うようになり、何年も何年も経ち、一平たちが大人になっても村中総出でせっせと続いています。

 

 

そうしてある朝、ニワトリがコケコッコーと鳴き・・・・

『半日村』について

『花さき山』や『モチモチの木』でおなじみの斉藤隆介&滝平二郎の話し言葉や切り絵が独特の絵本です。

『半日村』は教科書にも載っている推奨絵本です。

 

まず、切り絵の人物の表情に注目してみてください。

特に村中総出で山を上り下りしているときの村人や子どもたちの楽しそうな表情を。

 

 

そして、この絵本から学べることはたくさんあります。

  • 諦めない心
  • 思い立ったらやってみる行動力
  • 協力する大切さ
  • 回りを巻き込む取り組む姿勢

など・・

どう考えても実現不可能な大きな問題や新規プロジェクトを率先してやろうとする人はまずいないでしょう。

でもやってみないことには始まりません。

 

一平はたった一人でその問題に取り組み始めました。

特に誰かに協力を依頼することもなく、信念を貫いてやり続けただけです。

 

その姿勢を見て、最初は笑っていた村人たちも心を動かされて次第に協力し始めました。

 

たった一人の行動が大勢の人の人生を変えることもあるということですね。

そのファーストペンギンになるのはあなたでしょうか?

 

一平がはじめに1人で考えたことが大切だったのですね。村じゅうが動きはじめてしまいました。そういうこともあります。ありますね。

(あとがき 『半日村』に添えて』より)

 

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