『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー 』ジョン・バーニンガム

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ジョン・バーニンガム ・さく/ 谷川 俊太郎 ・やく

目次

あらすじ

ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー
てくてくおべんきょうしにでかける。

 

でも、わにに、ライオンに、たかしおに、であっておくれてしまう

せんせいにおくれたわけをはなすけど、「ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー 、そんなことあるわけがない!!」とおしおきをうける。

 

きょうもジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー
おべきょうしにみちをいそぐ。

きょうはなにごともおこらなかった。

 

ところがせんせいが・・・・!

「そんなことあるわけありませんよ せんせい」

 

 

ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー
もっとおべんきょうしにでかけていった。

『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー 』について

文体のテンポがよくすらすらと気持ちよく読めてしまいます。

でも内容は意外に深い・・・

 

 

絵本というものは読む年代によって捉え方が変わるものですが、これだけその捉え方が違うのも珍しいですね。

例えば・・・

「相手の言うことを信じないと、自分が同じ目に遭っても信じてもらえない」という因果応報

 

どんな障害があっても自分の道を突き進む精神の大切さ
(わに、らいおん、たかしお、せんせい)

 

「嘘をつくことはいけない、自分に正直であれ」という教え
(せんせい側の意見も含めて、タイトルが"いつも"とあるので、この生徒は毎回遅刻している可能性あり)

 

時には相手を納得させることも必要という「嘘も方便」の悟り
(普通ならこんな出来事は信じてもらえないから、信じてもらえる言い訳を考える)

 

向上心をもつこと
(最後のページに ”もっと” おべんきょうしに~ と書かれているので)

 

ざっと、このようなことを思いつきました。

最後にひとつ・・・

 

このせんせいはこの子のことは嫌いではないような気がします。

なぜなら毎回毎回 ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー という長い名前を呼び続けているから。

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