『まなの本棚』は年間100冊以上の本を読む本好きで知られる女優、芦田愛菜さんが「今まで読んだ本」について紹介している本です。
内容としてはこんな感じです。
- 読みたい本に出会う方法
- 本の魅力
- 今まで読んできた本
- 山中伸弥×芦田愛菜 辻村美月×芦田愛菜のスペシャル対談
テレビで見るおとなしく優しそうな雰囲気そのままに、自然体で本の魅力について柔らかく語ってくれています。
- 読書にそれほど親しみがなかった人
- 子どもに読書の楽しみを教えたい人
- もっと色んな本を読んでみたい人
- 読書の魅力を知りたい人
- 単純に読書好きな人
芦田さんが今まで読んできた本の中から84冊の本を紹介してくれています。
こちらにまとめてみました。
この本を一言でまとめると、この一文ではないでしょうか。
タイミングって、とっても大切。やはり本は「出会い」ですね。
『まなの本棚』(P33)
- 本との出会い
- 人との出会い
本との出会い
本好きにとって、結構困る質問がこちらではないでしょうか。
私自身の本の選び方を考えてみると、最終的にいきつくのは「なんとなく」になってしまいます。
本屋で本棚の間を歩いていると「なんとなく」気になる本に必ず出会うものです。
これは私だけかと思っていたのですが、他の本好きの友人たちにも同じことを言われて何だか安心しました。
そして、芦田さんも本の選び方についてはこう言っています。
でも、実はいちばん多いのは、ずばり、フィーリングに頼ること!
『まなの本棚』(P31)
やはり、本好きにはこの気持ちはあるあるなのですね。
ちなみに芦田さんによれば並んでいる本の中から背表紙がキラッと光って見えるらしいのです
芦田さん以外にも「たくさんある本の中から本の自分を呼ぶ声が聞こえる」だとか「一冊だけ浮き上がって見える」だとか言う本好きも知っていますが、私にははまだそこまでの経験はありません。
本当にただ「なんとなく」としか言えません。
それでもこれだけは言えます。
ある程度読書経験を積むと自分の読みたい本が無意識に分かってくる
しかし、そこまで本を読んだ経験がないという人にはこんなことを芦田さんは教えてくれています。
もし、どんなふうに自分にとっての「運命の一冊」に出会えるのか考えるなら、まずは「大好き!:「これについてもっと知りたい!」と思えるような、興味の源をたどっていって、その関心にまつわる本を探していくことかなって思っています。
『まなの本棚』(P33)
- 野球好きならイチローの自伝など野球選手の書いた本や伝記
- 音楽好きならバンド活動をしている高校生の物語
このように、自分にとってとっつきやすいものから入っていって徐々に広げていくのがいいのではないでしょうか。
そして、これはマストですが「気になる本を見つけたら、絶対その日に読んだ方がいい!」
芦田さんも言っている通り、本には出会うべくして出会うタイミングがあり、‟旬‟というものがあるんです。。
その本を読みたい!と思った気持ちはその時にしかないし、それを逃すと読む気が失せるかもしれない。
本の販売サイクルは思ったよりも短いので、「後で買おう」と思っていると二度と出会えなくなることが多いので、「本の出会い」は本当に大切にしてほしいものです。
人との出会い
本って「一人で黙々と読むもの」だと思われがちですが、実は、人と人をつないでくれるコミュニケーションツールだとも思うのです。
『まなの本棚』(P237)
『まなの本棚』には iPS細胞の山中先生や作家の辻村深月さんとのスペシャル対談が収録されている。
世界的研究者と直木賞作家と中学生女優をつないだ縁はまさに「本を読んでいたから」ですね。
3人とも無類の本好きで、本について言いたいことがありすぎる人たちばかり。
山中教授は科学者らしく、「失敗」の本質について語ってくれてます。
自分の予想というのは、あくまで自分の知識の範囲内にとどまってしまうんです。
『まなの本棚』(p115)
人間は知っていることしか予想できないので、未知のことでは予想とは違う結果が出ることもあるでしょう。
その失敗が、これまで知られていなかった新しい事実を発見するきっかけになるかもしれないんです。
『まなの本棚』(p115)
この二つをまとめると
失敗こそ『自分が予想できない新しいことを知るチャンス』になるんです。
『まなの本棚』(p114)
科学者だけでなく学生だってサラリーマンだって、失敗して経験して新しい知識を入れてまた挑戦することが大切なんですね。
そのために必要なのが読書なんです。
辻村美月さんとの対談では「想像力」について語っています。
ミステリーって、クセになる感覚があります。「きっと、こうじゃないかな?」という自分の想像が、引っくり返されるのがすごく気持ちいいです。
自分が想像できることなんてちっぽけなんだなって感じることで、もっともっと想像力を豊かにしていきたいって思えるようになるんです。
『まなの本棚』(p172)
ミステリーやサスペンス小説は読者の予想や推理をいかに見事に裏切るかにかかっています。
読者を常に裏切る展開を書き続けている作家さんたちの想像力はどのくらいあるのでしょうか。
ちなみに、『あしながおじさん』でも想像力の大切さについて述べています。
よかったらこちらの投稿も読んでみてください。
本が人と人をつなぐコミュニケーションツールになるのはどのような場合があるのでしょうか。
- 読書会などで本から感じたことを参加者同士で話し合う
- 本の内容をプレゼンや動画で発表してみる
- ビブリオバトルで熱く討論して意見交換をしてみる
- 親が子どもに読み聞かせをして、子どもがどう感じたかおしゃべりする
- 図書館で取りたかった本がたまたま同じで、男女の手が触れあって「あ・・」と互いに見つめ合う(?)
とにかく、本というものは人と人との出会いを作り、成長させてくれる最強のツールだと私は思います。。
やはり本は素晴らしい。