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『ほんやのポンチョ』 にしのあきひろ

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にしのあきひろ・作

目次

あらすじ

ポンポンポンチョは本屋さん。

みんなのお手伝いばかりしてるので、お店は閑古鳥。

 

でも、ポンチョは気にしません。

 

今日もお店の本を読んでいて、好きなページに折り目をつけて、大事な部分に線を引き、気づいたことを付箋してメモして。

「もうこんな本売れねえや ガハハハ」

でも、お店に来た小さな女の子が選んだのは、その"しるし"がたくさん入った『しるし本』

「しるしの おかげで ポンポンポンチョの みているところが よくわかる
しるしの おかげで ポンポンポンチョの ドキドキワクワク よくわかる
これは せかいに ひとつだけ とってもステキな 『しるしぼん』」

 

そんなポンチョのしるし本を求めて、たくさんのお客さん。

 

 

ところが、ポンチョの店が火事になり・・・

 

ポンチョが困っていると、たくさんの人が家から古本持ってきてこう言った。

「おねがい ポンチョ このほんに しるしを いれて くださいな
しるしの はいった『しるしぼん』
おみせで うって くださいな

 

ここは世界にたったひとつだけの「しるし本」を売る本屋さん

『ほんやのポンチョ』について

『えんとつ町のプペル』が映画化され、話題沸騰中のお笑いコンビ キングコング の西野亮廣の絵本です。

 

買ってきて放送してあってビニール袋を破ろうとして、勢いあまって表紙の一部まで破ってしまい、テンションがダダ下がってしまったのですが・・・・

そのテンションを上げてくれる内容でした。

 

体が大きく心優しい ピンクのクマ?? の本屋の店主、ポンポンポンチョが素敵な本を届けてくれました。

俳句口調のテンポがよく、リズムが弾む文体が頭に残り、つい口ずさんでしまいたくなります。

「書きこみやページが折ってある本=価値がなく値段のつかない本」という定義を見事にひっくり返した西野さんの発想力に脱帽です。

さらにすごいところは、物語の中だけで終わらせず、実際に「しるし本」という中古本の交換・売買アプリを作ってしまったことです。

ここでは、しるし本が何千円とか何万円とかの価値がついているので、みんな興味をもっているんですね。

 

「本棚を見れば、その人の全てが分かる」とよく言われますが、「しるし本」を見てもその人の全てが分かるのではないでしょうか。

同じ本を読んでも気になる場所や印象に残ったところは人によって違いますし、同じ人が再読してもその場所は変わります。

だから、しるし本は世界に一冊の本になるんですね。

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