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第Ⅶ章 あともう少しの勇気
ここでのキーワードは
- 勇気
- 労苦
「勇気」
- 王子さまは 「ほほ笑み」を持っていると同時に実は「勇気」も持ち合わせているんです。
ここでいう「勇気」とはアランの「幸福論」によると
「幸福を求めるなら自ら手に入れる勇気を持たなくてはいけない」
なぜならあまりに多くの人がただじっと幸福になるのを待っているだけだからです。
自分で探し作り出した幸福は無限の数があり、愛着が湧いてかけがえのないものになる。
しかし誰かからもらう幸福はほとんど偶然による1回限りのことが多く、愛着も湧かないのです。
「労苦」
自ら幸福を作り出すには、まずは「労苦」が必要である。
苦労ではありません。
「苦労」とは困難な状況でただただ耐えながら労力を使うことです。
対して「労苦」とは目標に向かって限界まで頑張ることを指します。
勇気を持って労苦をすることでかけがえのない幸福を手に入れることができるのです。
それこそ まさに 「たったひとつのもの」ではないでしょうか。
仕事でスポーツでも慣れないことは初めは基礎練習やあいさつ回りなど辛いことが多い。
しかし労苦を積んだ後は、勝利や成功といった自分だけの幸福を手に入れることができるのです。
ぼくも水をのみたいから・・・井戸をさがそうよ・・・
果てしない砂漠の中で、井戸を行き当たりで探すなんて無理だと思っていた”ぼく”に対して、王子さまは勇気を持って井戸を探しに歩き出した。
そして 井戸を発見したとき
「ほら、この井戸が、目をさまして歌っているよ」
なにかおくりものでも受けるようにしみじみとうれしい水だったのです
王子さまは「たったひとつ」の幸福を手に入れることができました。